スペイン語の速読
概要
スペイン語は、語彙も文法も英語に似ています。 まずは英語で速読を練習しましょう。
ウィキペディアの英語版とスペイン語版を交互に読むだけでも、 少しずつ理解できる範囲が広がっていきます。
自動読み上げや字幕動画を利用して、目と耳を慣れさせて下さい。 スペイン語のリスニングは、英語よりも簡単です。 そして、作文、発音、会話などを練習しましょう。
スペイン語は多くの国で使われています。 色々な国のニュース記事、ニュース動画を活用して下さい。
目次
タイピングと速読の練習
簡単な単語や文を繰り返し打つだけです。 手書きでも練習方法は同じです。
単語を繰り返し書く



この図のように、2文字、3文字、4文字の単語を繰り返し打って下さい。 無理に長い単語を打つ必要はありません。 繰り返すうちに、だんだん頭の中の発音が省略されていきます。
短文を数行に分けて書く

次はこの図のように、短い文を単語ごとに改行して書いて下さい。 慣れてくると、これくらいは一目で読めるようになります。 同じように、短い文をいくつか書いて下さい。
読解力を鍛える
スペイン語は、語彙も文法も英語に似ています。 ウィキペディアの記事など、読みやすい文章をどんどん読んでいきましょう。
英語との違いは、主語の省略と、形容詞が後ろから修飾することです。 動詞から始まる文が多くなります。 活用形を覚えながら、文脈からも推測して読んでいきましょう。
Anexo:Países - Wikipedia, la enciclopedia libreウィキペディアで固有名詞を覚えて、ニュースを読んでいきましょう。 スペイン語は色々な国で使われているので、 ニュースサイトやニュース動画がたくさんあります。
Yahoo Noticias en Español:スペイン語版ヤフーニューススペイン語は、綴りと発音の関係がわかりやすい言語です。 ニュースの記事をたくさん読めば、ニュースが聴き取れるようになります。
スペイン語のウィキペディアは記事数が多く、文法や言語学を学ぶこともできます。 スペイン語でスペイン語を勉強して、さらに他の言語についても調べてください。
Anexo:Idiomas por el total de hablantes - Wikipedia, la enciclopedia libre作文の練習で、読解力や集中力を鍛えることができます。 自分で文を作りながら、動詞の活用、 名詞の性なども覚えていきましょう。
リスニング
スペイン語は母音の種類が少なく、文字と発音の関係がシンプルなので、リスニングは簡単です。
ブラウザの自動読み上げや、YouTubeの自動字幕を使って、読解力をリスニングに結びつけましょう。
基本的にローマ字読みで、hとrに気をつけましょう。
YouTubeにはスペイン語のニュースチャンネルがたくさんあって、ほとんどが自動字幕に対応しています。
RTVE Noticias - YouTubeスペイン、メキシコ、アルゼンチンなど、色々な国、地域のニュースを見てください。
Noticias Telemundo - YouTube英語のニュースチャンネルに比べると、テレビ放送に近いです。現地向けのコマーシャルや情報番組で、幅広いジャンルの映像を見ることができます。
キーボードについて
スペイン語では、記号付きの文字áéíóúüñを使います。 これらの文字を打つためには、キーボードレイアウトの追加が必要です。
私はUSインターナショナル配列を使っています。 追加する言語は、英語でもスペイン語でも構いません。OSの表示言語を変えない限り、 影響はありません。言語を追加した後、オプションから入力方式を追加して、 USインターナショナル配列を選択して下さい。
スペイン語の配列の方が速いと思いますが、 USインターナショナル配列は複数の言語を打つことができます。 また、スペイン語の配列では<>が入力できないという問題もあります。
USインターナショナル配列について
ABCの配列は、日本語の直接入力と同じです。 記号の位置が変わることと、記号付きの文字の入力方法に注意して下さい。
:コロンキーを押すと何も表示されませんが、次にスペースを押すと’アポストロフィーになります。
:キーの次にaを押すと、áアキュートアクセント付きの文字になります。 :キーの次に、シフトキーを押しながらaを押すと、Á大文字になります。
シフトキーを押しながら:キーを押して、次にuを押すとüトレマになります。
シフトキーを押しながら半角全角キーを押して、次にnを押すとñになります。 右のAltキーを押しながらnでもñになります。
英語もこの配列で打てるようにして下さい。 アポストロフィも、慣れればこちらの方が速くなります。
作文の練習
読解力を高めるためには、作文の練習が効果的です。 文を書く前に、構成や関係性を整理しましょう。

まずは文、節、句の構造を意識しましょう。 英語と同じSVO語順ですが、主語代名詞は基本的に省略します。
形容詞は名詞の後ろから修飾します。
語順は英語よりも柔軟です。主題や強調を表すために、 目的語などを文頭に置くこともできます。

次は、状況や関係性を意識しましょう。 それぞれの関係、立場、目的、動機などを考えて下さい。
人称代名詞や時制などの文法を学習して、英語と比較して下さい。 動詞が主語の人称によって変化します。二人称代名詞の使い分けがあります。
関係性を踏まえて、情報構造を考えましょう。 相手が何を知りたいのか、何を知っているのかを想像して下さい。

色々なジャンルの文章を研究して、関係性や構成を学んで下さい。
発音
スペイン語はローマ字読みに近く、綴りと発音の関係がシンプルです。 発音自体も、Rの巻き舌以外は問題ないと思います。
英語版WiktionaryのSpanish Swadesh listは、 基本的な単語の英訳と発音記号のリストです。 簡単なルールを覚えれば、綴りから発音が予測できるようになります。
短い単語から、どんどん声に出して覚えていきましょう。 教材やオンライン辞書、Google翻訳などを使って下さい。

Google翻訳では、単語の定義も表示されます。 最初は英単語から翻訳して練習するとよいでしょう。
単語を繋げて発音する連音があります。 単語と文の両方で練習しましょう。
作文の練習と合わせて、2語、3語の文をすぐに作れるようにしましょう。 主語の省略や、アクセント、イントネーション、 リズムを一緒に身につけて下さい。
語源を使った学習
スペイン語の単語の多くは、ラテン語が語源になっています。 語源となった単語、語幹、接辞などを知ることで、単語が覚えやすくなります。 まずは簡単な単語から、Wiktionary英語版で調べてみて下さい。
英単語も、ラテン語が語源になっているものが多いです。 同じ語源を持つ単語を、一緒に覚えていきましょう。
文法
作文や発音の練習と合わせて、文法を覚えていきましょう。

スペイン語は語順が比較的自由で、主語代名詞の省略があります。 また、形容詞が後ろから修飾することと、目的語の人称代名詞の位置に注意が必要です。
英語と違って、名詞の性を覚えなければなりません。 名詞の性と数によって、形容詞や冠詞なども変化します。 最初に名詞を考える癖をつけましょう。
冠詞の使い分けに注意して下さい。定冠詞の複数形があります。 また、抽象名詞にも定冠詞をつけます。

人称、時制、位置関係などは、関係性の図をイメージして考えて下さい。
主語の人称によって動詞が変化するので、活用のパターンが多くなります。
時制については、英語と比較しながら覚えましょう。 状態や動作など、動詞の種類にも注意して下さい。
辞書
日本の教材や辞書はカタカナ発音が書いてあるものが多く、速読には向いていません。 オンラインの英西、西英辞典などを使って、英語での勉強に慣れていきましょう。
英語の学習で、英英辞典に慣れておいて下さい。 英単語を調べる時に、英和辞典と英英辞典の両方を使いましょう。 同じように、スペイン語の辞書、西西辞典にも挑戦して下さい。
collinsのオンライン西英辞典では、動詞の活用表も見ることができます。 オンライン辞典は活用形でも入力できるので、使いやすいです。
英語版Wiktionaryでは、語源や派生語も調べることができます。 元になったラテン語などを一緒に覚えましょう。
スペイン語のニュース
スペイン語のニュースは、色々な国で配信されています。 世界情勢などを勉強しながら、ニュースを活用して下さい。
スペイン語のヤフーニュース、グーグルニュースが便利です。 Yahoo Noticiasは、スペイン版とラテンアメリカ版があります。 Google Newsでは、数カ国の記事を読むことができます。
ニュースの見出しは独特で、現在時制がよく使われます。 倒置法のような語順も良く出てきます。 辞書や自動翻訳なども使いながら、まずは見出しに慣れていきましょう。
youtubeには、スペイン語のニュースチャンネルがたくさんあります。 アルゼンチンやメキシコの放送局が多く、テレビのような感覚で見ることができます。
フランスのFRANCE24、ドイツのDW、ロシアのRTなどのメディアは、 英語とスペイン語でもニュースを配信しています。こうしたメディアのほうが、 聴き取りやすい場合もあります。
自動翻訳を使った練習
Google翻訳を使って、スペイン語を英語に翻訳して読んで下さい。 ニュースなどは、かなり正確に翻訳してくれます。 英訳を参考にしながら、どんどん読んでいきましょう。
逆に英語の作文をスペイン語に翻訳することで、ある程度感覚を掴むことができます。 翻訳文をそのまま覚えるということではなく、参考にして下さい。 省略された主語、冠詞の複数形、親称と敬称の使い分けなど、訳しきれない部分があります。
ウェブサイト版のGoogle翻訳には、辞典や発音などの機能があります。 入力文や訳文の単語をクリックすると定義文を見ることができます。 スペイン語と英語は説明が詳しいので、簡易的な西西辞典としても使えます。 英英辞典を読むように、スペイン語での定義文にも慣れていきましょう。
Google翻訳に慣れてきたら、スペイン語版のTraductor de Googleに切り替えましょう。 デザインや使い方はそのままで、言語名や品詞名などがスペイン語になります。
多言語学習とスペイン語
スペイン語やフランス語などのロマンス諸語は、英語に近く、速読に向いています。 英語の次に学習する言語として、最適だと思います。 どれか一つを学習すれば、他のロマンス諸語もある程度読めるようになります。
ポルトガル語とは非常に良く似ていて、かなり近い感覚で読むことができます。 フランス語やイタリア語も、読むだけなら似ています。 ルーマニア語は文法が少し違いますが、同じように読むことができます。
ラテン語は文法や語順が違いますが、語彙が近いので学習しやすくなります。
あとは英語に近いドイツ語などから、語彙、文法、文字が違う言語を学習していきましょう。